どーも、早くも今年一位の映画が決定した親男です。
さて。
その映画とは「国宝」。
様々に語られまくって評価もすでに決まっているくらいに素晴らしい映画でした。
この映画は「血」と「才能」がメインテーマになっていて。
そして、ライバル、友情、三角関係、人生の浮き沈み。
と。
描き方次第ではいつかどこかで見たようなシチュエーションになってしまうような典型的な題材が散りばめられているのですが。
それを通り一遍の映画にしなかったのは。
監督、美術、配役、音楽と。
まさに映画が総合芸術たるゆえんの総合力の凄みがこの映画にはありました。
見惚れて。
ため息が出て。
深みを感じる。
そんな映画。
単純なカタルシスに訴えることなく。
重めに残酷に人生を粛々と描いていて。
そういった空気感を緩和させるためのありがちなコメディリリーフも存在しないことが。
むしろ余計にこの映画の格を上げたように思います。
芸道に一直線な人間のいわゆる「普通」から外れた気持ちの悪さを。
映画が進むにつれ吉沢亮が鬼気迫る感じで演じています。
彼の演技も様々に評価され、おそらくこの映画が代表作になるというのも納得であります。
しっかし。
原作があるとはいえ、日本文化の中である種の「聖域」になってしまっている梨園をよくもまあ、赤裸々に描いたものだと。
制作陣のチャレンジもまたすごいものだと思うわけです。
月並みなお勧めの仕方になりますが。
この映画は劇場で観たほうがいいです。
歌舞伎のシーンで観客席側から撮っていると。
自分もその観客の中にいるような錯覚を覚えて。
映画の中の観客が拍手していると、自分もついうっかり拍手しそうになりました(それくらいにのめり込みます)。
ということで。
劇中の歌舞伎演目の「鷺娘」はマジですごいです(感想がバカっぽいな)。
そんなバカっぽい感想しか出てこないくらい素晴らしいです。
いや、マジでいい映画を観た。
たぶん今年の最高だろうなー。
いい映画。
を観たかったらぜひぜひお勧めであります。
田中 泯さん。
怖すごかったぜー。