親男日誌 ―4人きょうだいとベリーさんと私―

都内で夫婦共働き、4人の子育て(ナルニア物語と同じ男→女→男→女)、妻はベリーの暮らしのベリーさん、そんな家族のお父さんのブログです

【映画】いつから懐古趣味の道具になったのか?

どーも、少年期、80年代を駆け抜けた親男です。

(なので、80'sのサブカル全般が泣けます。。。)

 

この記事では『シン・ウルトラマン』、『トップガン マーヴェリック』のことを書きますが、ネタバレなしです。が。やっぱり観られてから読んでいただいた方がいいかなと。

 

さて。

 

『シン・ウルトラマン』、『トップガン マーヴェリック』、どちらも公開早々に観にいってきました。

 

そりゃあ、80年代の申し子のような私が観にいかないわけはなく。。。

 

どちらの映画も私の子供のころの大好物で。

 

ウルトラマンについては、並行世界の設定が出てきてからついていけなくなったけど、ウルトラ兄弟の正史についてはいまだにしっかりとトレースしてます。

(次男坊5歳のピノッキが大好きなので、親子ともどもウルトラ好き。)

 

トップガンについては好きすぎて、マーヴェリックとグースのビーチバレーのシーンでやっていた独特なハイタッチを真似て、友達と事あるごとにやってました。

 

なので、ウルトラマンとトップガンは私にとっては特別で。

 

おっさん親男がいずれの映画の公開にも動かぬわけなし。

なのであります。

 

 

で。

 

実際。

 

どちらも。。。

 

よかった。

 

どちらも爽快感あり、でよかった。

 

どちらの映画も旧作・前作好きの私として。

 

そこここにオマージュがあり。

 

琴線に触れないわけないんです。

 

細かな旧作・前作を踏襲したオマージュに作り手の愛を感じて。

 

マジでよかった。

 

マジでよかったわけであります。

 

。。。

 

。。。

 

。。。

 

。。。

 

。。。ん?

 

それでいいのかな?

 

ホントにそれでいいの?

 

映画ってそういうものでいいのかな???

 

。。。

 

。。。

 

。。。

 

 

私。

小さいときから父に映画館に連れて行ってもらって。

3歳くらいの時から黒澤明やスターウォーズ、寅さんを劇場で観てきました。

 

小さい頃はあの大きなスクリーンの向こう側はホントに違う世界が広がっていて。

うっかりスクリーンの向こう側に落ちてしまったら、父や母がいるこっちの世界に戻ってこれなくなるかもしれない、なんて本気で思ってました。

 

そんな私がスクリーンに期待するのは当然「見たことのない世界」、「見たことのない物語」で。

 

各映画会社のロゴが出る冒頭のシーンが始まると。

マジでワクワクが止まらねー、て感じで。

 

これからいったいどんな世界や物語が目の前に現れてくるのかドキドキしてました。

 

 

 

翻って。

 

今回の2作品に果たして見たことのない世界や物語が広がっていたのだろうかと。

 

人口のボリュームゾーンに訴求できることが期待できる2作品を使って。

 

オマージュを適度にちりばめ。

 

最新の映像技術を使って。

 

物語の構造は旧作・前作をきっちりと踏襲して。

 

見たことのないワクワクと引き換えに既視感による安心感を提供して。

 

うまいことまとめただけと違うか、と。

 

 

 

ま。

確かに中年層は概して保守的であり。

 

驚きよりも安定。

 

ワクワクよりも安寧。

 

を求める人種になっているのかもしれませんし。

 

何よりも無駄に驚かしたら、心臓がビックリマンになっちゃって。

一気に老化が加速するかもしれないから、適度な安心感を与えるってことは重要なのかも。

 

 

だけど。

 

 

私は今回の2作品を観て、👆のようなことを悶々と考え。

 

ホントにそれでいいのかな今の映画。。。

なんて思ったりしたわけであります。

 

 

ということで。

 

 

それこそ80年代の映画は玉石混交ではあったけど。

 

そこに見たことのない世界と物語が大いに広がっていたように思います。

 

 

と。

こんな風に書くと。

それこそおっさんが「現代」を憂うという、おっさんが嫌われる典型的な物言いに聞こえてしまうかもしれないけど。

 

さすがに自虐おっさんの私でも。

そんなことはないんじゃないのかなあ、なんて思うわけです。

 

なぜなら。

現在の映画産業をはじめとしたコンテンツビジネスは。

 

その膨れ上がった制作費を回収しに行くために。

緻密なマーケティングによってすべてはがんじがらめになっているので。

 

やはりターゲット層に対しては適度な興奮と適度な安心感を外すことはできないはずで。

 

そういった制約の中では。

 

旧作・前作の後光を借りた作品にならざるを得ないのではないのかと思うわけです。

 

 

 

 

どっちの作品も見終わったときの満足感は確かなものだったのですが。。。

 

 

時間が経つにつれ、なんだか。

 

映画ってこんな感じの懐古趣味をくすぐる存在でいいのかなあーなんて思っちゃったわけであります。

 

 

なんかちょっと寂しい気持ちになったのと。

 

まんまと懐古趣味をくすぐられた若干の情けなさ。。。

もうリブートとか数十年前の映画の続編は禁止。ってのはどうかな。 ©親男



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